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外で培養した受精卵を子宮に移植する「体外受精」

体外受精(IVF-ET)とは、卵子と精子を体外で受精させた後に、それを子宮内に移植する治療法です。人工授精が適用できないケース、もしくは人工授精で妊娠が成立しなかった場合に広く選択されています。

◆体外受精の治療の流れ

特に不妊原因はないにも関わらず、タイミング療法や人工授精で妊娠に至らなかった場合はもちろん、卵管が閉塞していて受精卵が子宮まで進めない場合などに体外受精がおこなわれます。 男性側の精子は人工授精と同様、質が良いことが条件となります。

まずは女性側の卵子を採取する必要がありますが、自然な排卵で採取できる数には限りがあるため、成功率を上げるためにも排卵誘発剤が使われることが一般的です。また自然に排卵されないよう、体外受精を受ける日まで約1ヶ月の間「スプレキュア点鼻薬」などを使って、排卵を司るホルモンを分泌する脳の下垂体のはたらきを麻痺させます。

その後、排卵を誘発するhMG注射を数日間おこない、卵胞が十分に育ったことを超音波検査で確認してから、再びhMG注射で排卵を誘発します。それから36時間以内に採卵がおこなわれます。細い針を卵巣に刺して、生育した複数の卵子(平均2~10個)を採取します。
この採卵時の痛みが強いと感じる女性も多いのですが、静脈麻酔で眠ったまま採取してもらえるクリニックもあります。

また採卵した日と同じ日に男性側の精子も採取します。そして運動率の高いものを抽出し、すぐにシャーレの中で卵子と受精させます。そのまま数日間培養させ、経過が順調なものだけを2~5日後に子宮内に移植します(胚移植)。多胎を避けるため、原則として子宮に戻す受精卵は1個です。

◆体外受精の成功率と費用など

使用されなかった状態のいい受精卵は、通常その後に備えて液体窒素タンクの中で冷凍保存されることが一般的です。再び排卵誘発や卵子採取をするのは、女性の体に負担がかかるためです。

体外受精の妊娠率は平均して25~30パーセントと、人工授精よりも高くなります。もっともポイントとなるのは受精卵の質の良さです。透明感があるきれいな色で、形やハリがいいもの、傷がないものが望ましいとされています。 ただし卵子の老化は避けられないため、40代を過ぎるとやはり成功率は低くなります。

また副作用としては、排卵誘発剤による喉のかわきや尿量の減少のほか、採卵時にごくまれに出血することなどが挙げられます。

費用はクリニックによって差はありますが、1回につき50万円近くかかることがあります。ただし人工授精と同様、自治体からの補助金が出ますのでぜひ最大限に活用しましょう。

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